なぜ人間は体に悪い物を食べたくなるのでしょうか?なぜ砂糖や油が好きなのでしょうか?
糖質も脂質も身体に必要だからです。
本来人類は、肉食動物が食べ残した骨の骨髄や脳みそを食べていました。これらは脂質が多く、タンパク質、ビタミン、ミネラルもあり栄養たっぷりです。
脂質は身体を作る材料にも、身体を動かすエネルギーにもなります。
そんなものを食べていたのかと驚かれるでしょうが、詳しくは以下の書籍をお読みください。
親指はなぜ太いのか―直立二足歩行の起原に迫る (中公新書) | 島 泰三 |本 | 通販 | Amazon
糖質に関しては、人類は果物を食べていたと思われますが、果物の糖質を食べる事で、脂肪を蓄えることが出来ます。
糖質は体内で脂肪に変わります。
脂肪を蓄えることで、飢餓になった時に体内の脂肪をエネルギーに変換して生き残ることが出来ます。飢餓のための仕組みです。
昔は、冬に食べるものが少なく、秋に果物を食べて脂肪を蓄え冬を乗り越えることが出来たのでしょう。
しかも昔の果物は、糖質が低く、たくさん食べないと脂肪になりません。
このため、たくさん食べたくなるように、糖質は脳の報酬系に強く作用し、糖質中毒になります。麻薬と同じです。
それらの理由で、人間は糖質や脂質が好きなのですが、問題は、砂糖の発明や、米、小麦などの炭水化物に含まれる糖質など、現代人の糖質摂取量が増えたことです。
果物も品種改良を重ね、糖質が高く美味しい味になりましたが、代わりにビタミンなどがほとんど含まれない、栄養のない食べ物になりました。
これらの糖質摂取の歴史は、以下の書籍に詳しく書かれています。
炭水化物が人類を滅ぼす 糖質制限からみた生命の科学 (光文社新書) | 夏井 睦 |本 | 通販 | Amazon
年間の糖質摂取量のグラフです。1700年以降、驚くほど急激に消費量が上がっています。
この変化に、人間の身体は対応できていません。その結果、糖尿病、がん、うつなどのありとあらゆる病気、体の不調、メンタルの不調を抱えることになりました。
糖質が原因となる病気については、以下の書籍をご覧ください。
「糖質過剰」症候群 あらゆる病に共通する原因 (光文社新書) | 清水 泰行 |本 | 通販 | Amazon
脂質は食べすぎても排出されるので問題ありません。
しかし糖質は、摂りすぎると体内で脂肪に変わるだけではなく、血糖値スパイクを起こし、血管をボロボロにし動脈硬化を起こします。
そして現代では、飢餓が起こることもなく脂肪を蓄える必要もないので、糖質を摂る必要もないのです。
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