鉄
赤血球の合成を促進して貧血防ぐ。体内でのエネルギーの産生。
鉄は体の中に3~4g存在して、主として赤血球をつくるのに必要な栄養素。
体内の鉄は、約70%が血液中の赤血球をつくっているヘモグロビンの成分、約25%は肝臓などに貯蔵されている。
ヘモグロビンは、呼吸でとり込んだ酸素と結びつき、酸素を肺から体のすみずみまで運ぶという重要な働きをする。
不足すると、赤血球をつくる材料がないため鉄欠乏性の貧血に。貧血になると血液は酸素を十分に運べないので体が酸素不足になり、頭痛がしたり、すぐ疲れたりといった症状がでる。
また、心臓はこれを補ってフル回転するので、どうき・息切れをしやすくなる。
女性は月経による出血や妊娠・出産によって鉄が失われる分、男性よりたくさん必要。成人女性の5人に1人が鉄欠乏性貧血であるといわれ、また中学・高校の女子生徒の貧血有病率が増加していることから、食生活を見直すと同時に必要な鉄をきちんと摂取することが重要。
牛乳は、鉄不足、亜鉛不足を引き起こす。
植物性非ヘム鉄(Fe+++)の吸収率は1ー5%、動物性ヘム鉄(Fe++)の吸収率は10-20%
貧血の有無とは関係なく、フェリチン30以下は鉄不足で、積極的な治療対象。
月経のある女性の大多数が鉄不足、特に出産後、子どもに鉄が移行するために悪化。
菜食主義者、炭水化物依存症では特に顕著。多くの症例では蛋白不足(BUN<10)も併せ持つ。
目標はフェリチン100、3-6ヶ月後に再検。
ビタミンEは鉄吸収を妨げるため8時間は空ける。お茶やコーヒーは鉄吸収を妨げるため1時間は空ける。
玄米食ではフィチン酸により鉄、亜鉛の吸収が阻害される。
ビタミンCを併用すると吸収率が上がる。
男性のフェリチン平均は100-300、新生児のフェリチン200-300、日本の15-50歳女性の80%はフェリチン30以下、一回の妊娠出産でフェリチンは50低下する。
- 鉄欠乏の臨床症状
- いらいらしやすい、集中力低下
- 神経過敏、些細なことが気になる
- 立ちくらみ、めまい、耳鳴り
- 偏頭痛
- 疲れ、節々の痛み(関節、、筋肉)、腰痛
- 喉の違和感(喉が詰まる)
- 冷え性
- 朝なかなか起きられない
- 出血(アザ)
- コラーゲン劣化(肌、髪、爪、シミ)、ニキビ、肌荒れ
- 不妊
- レストレスレッグス症候群(むずむず足症候群、RLS)
- 氷を食べる(これは非常に多い)
- 土を食べる
上記症状を訴えて精神科を受診すると、うつ病(朝起きられない)、パニック障害(喉の詰まり)、不安障害(神経過敏)、等と診断される。
女子中高生だと、不登校(朝起きられない)、境界性人格障害(神経過敏で切れる)、等と診断される。
パニック障害の大多数は、鉄タンパク不足、もしくは機能性低血糖が原因。
女性のうつ病の大多数は、鉄タンパク不足が原因。
女性の不登校、境界性人格障害の大多数も、鉄タンパク不足+機能性低血糖。