マンガン
骨や皮膚の形成、インスリンの合成にかかわる。糖質・脂質・たん白質の代謝。
マンガンは、さまざまな酵素の構成成分になったり、さまざまな酵素を活性化する栄養素で、成人では体内に12~20mgほど存在する。
骨の形成に関与するほか、糖質および脂質の代謝に働く酵素や、抗酸化作用のある酵素など多くの種類の酵素の構成成分として、成長や生殖に関係している。
マンガンは、骨、軟骨、関節液、皮膚などの結合組織の合成や、骨へのミネラルの沈着を助ける。そのため骨や皮膚の健康を保つのに重要な栄養素。
マンガンは血糖を調節するホルモンである、インスリンの合成にかかわっています。そのためマンガン不足は糖尿病につながる恐れがある。
マンガンは、神経細胞間で情報を伝える神経伝達のコントロールに必要。その一方、摂りすぎると脳にとっては毒となり、からだを動かすことができなくなったり、思考力が低下したりといった中枢神経の障害が引き起こさる。
活性酸素は身体にとって必要なものですが、過剰に発生してしまうと細胞を酸化させて傷つけます。 これが老化やガンの原因といわれている。また活性酸素は悪玉コレステロール(LDLコレステロール)を酸化させ、血管壁に沈着させて血管を傷つける作用もある。これは動脈硬化や心筋梗塞といった生活習慣病を引き起こす原因となる。 マンガンは活性酸素を抑える抗酸化酵素の構成成分となり、活性酸素による害を減らすのに役立つ。
マンガンは各種酵素を活性化させたり、酵素の構成成分となったりして、生殖能、成長、脂質代謝、血液凝固因子の合成などにかかわってる。
カルシウムとともに、月経前症候群のうつやイライラ感の軽減に使われることもある。
マンガン不足は、発育障害、骨の異常、糖尿病症状を引き起こす。
てんかん患者の1/3では低マンガン血症がある。
統合失調症治療には、亜鉛、マンガンの投与にて銅濃度を低下させることが有効である。
抗精神病薬投与によりマンガン不足を引き起こし、遅発性ジスキネジアを生じる。
つまり、遅発性ジズキネジアの治療にはマンガンが有効。