ビタミンC

特徴
肌のビタミン、抗酸化ビタミン
主な効果
皮膚や血管などを健康に保つ。抗酸化作用。
主な欠乏症
壊血病

ほとんどの人はビタミンC不足状態にある。
マウスや犬などビタミンCを産生できる動物は、人間の体重換算にて、通常時には2~7g、ストレス時には10~20gのビタミンCを産生している。
3~20g服用すれば、感染症、ガン、その他の慢性疾患の予防になる。
魚類、両生類は腎臓でビタミンCを合成している。
鳥類は、当初は腎臓で、後には肝臓でビタミンCを合成するようになった。
哺乳類も肝臓でビタミンCを合成していたが、われわれの祖先は、2500万年前にビタミンC合成能力を失った。
われわれの祖先は、果物などのビタミンCが豊富な環境で生活していた。
ビタミンCはグルコースから合成されるが、この合成能力を失うことで、このために使うエネルギーを他の代謝に使用することにより、代謝的優位性を持ち進化に寄与した。

ビタミンC不足による壊血病(scurvy)は、ビタミンCが容易に手に入れられない環境(都市)で生活するようになり顕在化した。
ヨーロッパの中世の黒死病(ペスト)はビタミンC不足による壊血病により生じた。
大航海時代の船員の壊血病も同じ理由で生じた。

病気や外傷などで生じる活性酸素によりビタミンC濃度が低下してしまうと、ビタミンCの腸耐性用量が急速に増大する。
つまり、高用量のビタミンCが服用、吸収可能となる。

過剰なビタミンCの服用による下痢は、直腸内の高濃度Cによる高い浸透圧による水分吸着による。
疾病時には組織内で急速にビタミンCが破壊され、その結果としてビタミンCの腸からの吸収能力は急速に増大する。
そのため、疾病時にはビタミンCは直腸まで届かなくなり、下痢を引き起こさなくなる。
疾病によるビタミンCの吸収能力の増大の程度は、疾病の重症度に比例する。

高用量のビタミンC(毎日10g以上)を服用時には、「ビタミンCの突出」を防ぐため、ビタミンE(d-αトコフェロール)200~800IUの併用が必要。

ビタミンCの腸耐性用量とは、最大吸収量。
人によって、 腸耐性用量は異なる。
体調悪化時には用量が急増する。

状態1日C量(g)服用回数
健常時4~154-6
風邪(軽度)30~606~10
風邪(重度)60~100or more8~15
インフルエンザ100~1508~20
単核球症150~200or more12~25
ウイルス肺炎100~200or more12~25
花粉症、喘息15~504~8
環境、食品アレルギー0.5~504~8
火傷、外傷、手術25~1506~20
不安、興奮、ストレス15~254~6
ガン15~1004~15
強直性脊椎炎15~1004~15
ライター症候群15~604~10
急性前部ブドウ膜炎30~1004~15
リウマチ性関節炎15~1004~15
細菌感染症30~200or more10~25
ウイルス性肝炎30~1006~15
カンジダ症15~200or more6~25

体内のビタミンC

副腎はビタミンCの含有量が最も高い。

白血球は十分量のビタミンCがないと十分な働きができない。 7g/dayのビタミンCが必要。

水晶体もその代謝にビタミンCを要求する。
白内障患者では、水晶体のビタミンCの濃度が下がっている。
白内障予防に高用量ビタミンC服用が効果がある。

脳においても血液脳関門の維持にビタミンCが必要。
ビタミンCは神経細胞(ニューロン)のアミノ酸が酸化されることから守っている。

ビタミンCはヒスタミンを破壊する。
ヒスタミンが集積するとビタミンC不足となり壊血病症状を呈する。

ビタミンCは血管壁に沈着した異所性カルシウムを溶解して軽減する。

ビタミンC服用で得られるメリット

ビタミンCは、30以上の疾患の予防、治療に有効である。
500mgのビタミンC服用により、心疾患による死を42%減らし、全ての疾患による死を35%減らす。
ビタミンCは生体にとって最も安全な物質である。

心疾患と脳卒中

ライナス・ポーリングは、2,000~3,000mgのビタミンCを服用すれば心疾患を80%軽減できる。なぜなら殆どの人はビタミンC不足の状態に陥っているからだ、と述べた。
冠動脈の狭窄は、6,000mgのビタミンCと6,000mgのリジン(アミノ酸)で、コレステロールを下げ、血管壁を修復し、改善できる。
ビタミンCとビタミンEの服用により動脈硬化の進展のリスクを下げることができる。
つまり、ビタミンCとビタミンEの服用により、心疾患による死亡率と全ての疾患による死亡率を下げることができる。

29万人による、10年間のビタミンC、ビタミンE、カロチノイド服用による前向き調査により、700mgのビタミンC服用により心疾患のリスクは25%軽減した。

動脈硬化病変は、すなわちビタミンC不足により生じる。
7,000~14,000mgのビタミンC服用で、血管の異所性カルシウム沈着は溶解し、改善する。

ビタミンC血中濃度が低い人は、脳卒中になるリスクが2倍になる。
ビタミンCは炎症の指標であるCRPを下げる。

ウイルス感染、細菌感染は、壊血病症状、つまりビタミンC不足病。
ガンと壊血病は、どちらもビタミンC不足であり同じ病気である。

風邪

ビタミンCはインターフェロンと抗体を増やして、風邪を予防する。
ポーリングは、1,000mgのビタミンC服用で風邪を45%減少させると言っている。
クレナーは、1,000mgで風邪を45~63%減少させ、10,000mgで90%減少させると言っている。
風邪の引き始めには、毎時間1,000mgを6回服用すれば、85%症状を軽減できる。
ビタミンCは、結合組織の機能を強めてウイルス感染から細胞を守る。
ビタミンCはさらに、免疫機能を強め、フリーラジカルを中和し、高用量のビタミンCはウイルスを殺す。
ポーリングは、砂糖、精製糖質摂取を止めることもカゼの予防には効果があると述べている。
さらに、ポーリングは、風邪の予防には、ビタミンCを毎時間1,000mgを8時間服用。風邪の引き始めには毎時間2,000mgを起きている間続けて服用、と述べている。

ウイルス感染、細菌感染

ウイルス感染、細菌感染は、壊血病症状、つまりビタミンC不足病。
ポリオは高用量のビタミンCで治療できる。
ウイルス性肝炎もビタミンCを40~100gで完治できる。
もし下痢のため服用が出来ないなら、ビタミンCの点滴で完治できる。
ヘルペスも3,000~4,000mgのビタミンCで完治できる。
この場合、Znも服用すればビタミンCの効果を高める。
発疹部位に、水に溶かしたビタミンCを塗るのも有効。
鳥インフルエンザには20,000~30,000mgのビタミンCで治せる。

ガン

ガンはビタミンC不足による結合組織の脆弱化により成長する。
マコーミックは、ガン患者ではビタミンC不足があり、推定不足量は4,500mgと言っている。
壊血病症状は白血病やその他のガンの症状と類似している。
ガンと壊血病は、どちらもビタミンC不足であり同じ病気である。
長年のビタミンC不足が、結合組織の脆弱化を引き起こし、ガンができる。
潜在性壊血病に対し、ビタミンCを数グラム服用しておれば、ガンは予防できる。

ストレス

動物は、ストレスがかかるとビタミンCを大量に合成する。
ストレスがかかると副腎系を介してビタミンCが大量に使用される。
ストレスには、化学的ストレス、物理的ストレス、心理的ストレス、などがある。
水銀、鉛などの重金属ストレスに対してビタミンCは効果を示す。
すなわち、ビタミンCにより水銀、鉛を体外に排泄させる。
熱傷、外傷、抗がん剤に対しては、ビタミンC、ビタミンE、セレンが効果を示す。

アレルギー

ビタミンCはヒスタミンを破壊する。
ビタミンC+ナイアシンはアレルギー症状を改善させる。
ビタミンCは高用量を要する。

腎結石

ビタミンCにより腎結石を起こすことはない。
むしろ、ビタミンCにより腎結石は予防でき、治すこともできる。
ビタミンCにより、沈着したカルシウムを溶出させ、体外への排泄を促す。

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